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膝・下肢

脛骨疲労骨折とシンスプリント


 運動に伴いすねのあたりが痛くなる疾患に、シンスプリントと脛骨疲労骨折があります。治療法が異なるため両疾患の鑑別はスポーツ活動には重要な問題です。しかし両疾患は鑑別が容易ではなく注意を要します。

 シンスプリントとは運動時及び運動後に、すねの中下1/3の内側に慢性的な疼痛と圧痛があるものをいいます。典型的な症状としては運動量の増加に伴い徐々にすねの中下1/3の内側に痛みが出現し、時に軽度の腫れを伴います。また多くの場合両側に認められます。疼痛は運動後にだけ痛むものから安静時にも痛むものまで様々な程度が出現します。
 
 疲労骨折はシンスプリントに比べてやや膝に近い部位に発症し圧痛部位もやや限局性であることが特徴です。また運動量の増加により出現するのは同じですが、徐々に痛くなる場合と突然痛くなる場合があります。

 両疾患とも概ね男性では平均18歳、女性では平均16歳に発症のピークを認めます。また種目別では男女ともに1位陸上、2位サッカー、3位野球というのが一般的ですが、バスケット、バレーボール選手にも多く認められます。シンスプリントにおいては女性ではエアロビクスに多く発生するのもこの疾患の特徴です。

 シンスプリントと疲労骨折の診断上の違いはX線による骨の変化の有無です。しかし初期には両疾患とも骨変化がみられないこともあり診断に難渋することもあります。そのような場合にはMRI検査等を行うこともあります。

 治療はシンスプリントの場合程度の軽いものであれば練習量の制限はなく、アイスマッサージ、下肢ストレッチ(特にひらめ筋のストレッチ:膝を曲げた状態でのアキレス腱ストレッチ)を行います。足底板が有効な場合もあります。
 ある程度重症(安静時でも痛む場合)は練習量の制限や休止が必要になってきます。難治性であれば手術を検討することもあります。
 疲労骨折であればただちに練習は中止し、3週間程度の完全中止から徐々に再開し、通常6—8週間で元の練習に戻して行くようにします。ただし跳躍型の疲労骨折は4ヵ月の運動中止でもその治癒率は50%に満たず、早期に手術療法を検討することもあります。

 両疾患は予防がもっとも重要です。足の変形(過回内足、扁平足など)がないか、疲労に伴う筋肉の柔軟性の低下は、固い地面で運動していないか、スパイクの使用頻度は、シューズは合っているかなどを検討し、不具合があればその不具合を改善することを検討し、普段より十分な準備運動、ストレッチ、練習後のクーリングダウンなどが重要となります。

 また何か心配なことがあれば御遠慮なく当院整形外科担当医師に御相談下さい。
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