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院長のひとり言

熱中症予防に塩アメをどうぞ?2023/8/4

 最近、よく耳にするフレーズです。暑い日に塩アメは確かにカラダにいいような気がします。塩アメ1個には0.1~0.2gの塩分が含まれています。したがって、10個食べると1~2gの塩分補給になります。
 でも、私たちは、汗でどのくらいの塩分を失っているのでしょうか?
 「暑い環境での日常生活」と「屋外での激しい運動」の2つの場合で比較すると・・・
汗で失う塩分量は、ケタ違いに「激しい運動」の方が多いことが知られています。これは、運動で大量の汗をかく場合には、汗腺における塩分の再吸収が追いつかないためです。つまり、塩分補給をしっかり意識すべきなのは、「運動で大量の汗をかいた場合」。
 一方、私たち日本人は(特に東北人は)、塩分に関しては明らかに必要量(1日の摂取量の目標は、男性7.5g未満、女性6.5g未満)を上回る量をふだんの食事で摂取しているため、日常生活でジワジワと汗をかく場合には、さらに意識して塩分を補給する必要はないようです。
 あふれる熱中症対策情報の中で、「塩分補給が大切」というフレーズだけが一人歩きして、「運動で大量の汗をかいたときは」という大事なひと言が抜けてしまっていたことが誤解の原因と思われます。
 塩分補給を意識する目安は、炎天下での運動や労働で「玉の汗を長時間かいたとき」。その際は、0.1~0.2%の食塩水、(ナトリウム量で換算すると40~80mg/100ml程度の)スポーツドリンクなどがおすすめです。
 夏の(屋内が中心の)日常生活における熱中症予防には、塩分補給ではなく、こまめな水分補給を心がけてください。1時間に50~100ml程度が目安です。
 くれぐれも、アルコールで水分補給をしないように!利尿効果や体温上昇で、かえって脱水症を引き起こし、熱中症になりかねませんので・・・

鶴ヶ谷クリニック
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